この記事を読まれている方の中にも、日本と海外間でメールでやり取りをする方もいらっしゃるのではないでしょうか?
1対1のコミュニケーションであれば比較的スムーズに物事が運びますが、関わってくる人が多い場合、
メールでのコミュニケーションすらスムーズにいかない時がありますよね。
今回は私にも起こった、日本と海外とのメール連絡のお話と押さえておくべきポイントをご紹介したいと思います。
外国人がCCに入ったメールのやりとり
先日、こんな事があったんです。
とある事業部のプロジェクトマネージャーから「年末に向けてロンチさせたい新しいサービスにおいて、開発部隊はヨーロッパチ―ムが担当となる為、今後は開発に関わる各ステークホルダーと一度顔合わせをして詳細を詰めていければと思っている」とヨーロッパメンバー含む様々なステークホルダーがCCに入った日本語と英語が入り混じったメールがきたんです。
文面の中には、ヨーロッパ側からの質問事項が英語で書かれてあり、該当する部署からひとまず回答して欲しいと書き添えられていました。
該当するのは私のチームだったので、私から返信メールを打つ際、「質問に対しての回答としてはコレ。とはいえまだ検討事項があり、その判断は事業部と他開発チームに委ねられている為、こちらとしては、彼らの判断内容に沿う開発内容で進行したい。●●(プロジェクトマネージャー)さん、▲▲(他開発チーム)さん、いかがでしょうか?」とそれぞれにお伺いを立てた返信をしました。
私としては、顔合わせの有無は置いておいたとしても、そのメールにおのおのが全員返信する形で
物事が決し進行していく事を想定していたのですが、なぜかプロジェクトマネージャー及び、他開発チームから別々に私個人宛に連絡がきたんです。
その内容が、仮に私が関わる事で質問があり聞きたい、というような事であればどれだけでもお答えするのですが、
判断すべき人達から「どうしたらいいかこちらで判断できないので、今度個別にミーティングを開きたい」と個人的に連絡がきました。
そして、そのやりとりを知らないヨーロッパチームから前のめりで「いつ開発の話ができるんだ?こっちは今日の16時(日本時間)なら空いている」
と全員返信があるものの、ヨーロッパチームと同じ事業部のプロジェクトマネージャーはうんともすんとも言わず、困り果てた私は
「先日も伝えたが、事業部と他開発チーム間で決めるべき事が残っており、それを待たずして開発を進めることはできない」と改めて私の方から連絡したのでした。
なぜゆえに全員返信メールで回答してくれないのでしょうか、、、、
なぜ日本人は英語での全員返信メールが苦手なのか?
おのおの判断し、疑問があればメール上で聞けばいい話です。
メールでらちがあかなそうであれば、ミーティングですり合わせればいいだけの話です。
プロジェクト進行において、ヨーロッパメンバーにだけ状況が伝わらず日本国内だけで話が進んでいる状況はよろしくありません。(それに面倒。。。)
事業部のプロジェクトマネージャーは日本人ですが、英語で意思疎通はしっかりできるほどの英語力の持ち主です。
他開発チームもしかりです。
なのに、なぜ全員返信メールではなく、個別連絡になってしまったのでしょうか?
日本人のスタンス
私が思うに、そもそも日本人は公の場に立つことを恥ずかしいと感じたり、避けたりする傾向があると思います。
出た杭は打たれるとでもいいましょうか。日本人は内々でコミュニケーションを取るの好きだったり、1対1のコミュニケーションの方が居心地が良いと感じる人が多いのではないでしょうか。私も実際、そういう時結構あります。。。
個々人の性格にもよりますが、理由の1つとしてあるのではと私は感じています。
ちなみに他開発チームの方をよく知っているので、彼の場合はここに入るように感じています。そして、プロジェクトマネージャーもここに入ってしまっているのではと推測しています。。。
失敗を恐れすぎている
沢山の人がCCに入っている公の場で、間違った事を言ってしまったり、うまく伝えられたなかったり、うまくリードするにはどうしたらいいかな、、と考えているうちにどんどん返信できずに向こうから催促が入るパターンです。別に知らないなら、知らないから調べてまた連絡するでいいですし、仮に間違った事を伝えてしまったとしても、後から起動修正すればいい話です。
内々で答え合わせをしてから全員返信をしたい、自分の意見は間違っていない、もしくは多数派であることを確認して安心したいという気持ちは、私もかなり分かりますし、相手によっては変なことは言えません。でも場合によっては明確な事は分からなくても、一度ボールを持ったら状況を動かす必要があることは忘れてはいけません。
英語が苦手
恐らく圧倒的に英語が理由という方が多いかもしれませんね。日本語であれば全員返信メールなんて気にもならないけれど、それが英語になった途端急に既読スルーをする。居心地が悪くなり、正確性が気になり始め、メール1通書き終わるのにもかなり時間がかかってしまい、送信するまで3回は読み返すパターンです。
これはもう英語慣れするしかありません。100%正しい英語より、例え文法が間違っていても正しい内容を正しいタイミングで伝える能力の方が評価されますよ。
外国人は全員巻き込むメールがお得意?
一方、外国人はというと、私個人が思うにですが、関係者を巻き込んで一斉に進行させていったり、解決していくやり方を多くとっている気がします。
極論、日本人ほど英語アレルギーがないだけなのかもしれないですが、例え英語が母国語ではなくネイティブのような表現はできなくとも、各ステークホルダーが全員状況を把握しておく必要があるプロジェクトを回す時などは、個別連絡は基本せず、全員巻き込むアプローチで進行しています。
その方が圧倒的に効率がいいですし、メンバーによって持っている情報が違うなんてことは起こりえず、プロジェクト終了までの近道です。
時には、正しくない情報が飛び交うこともありますし、人間なので間違ってたらどうしようという感情は勿論ありますが、中途半端なままな状態を日本人以上に嫌う傾向があるので、何らかしらの答えに辿りつくまでコミュニケーションが途切れることはあまりないです。(勿論、中には自分はもう関係ないと急に連絡が途切れる人達もいるんですけどね。。。)
まとめ
これだけはお伝えしておきたいのですが、私は日本人ほど真面目な人間はいないと思っています。
誠実だし優秀だし、その仕事のクオリティはやっぱり世界に誇れるものだと自負しています。
ただし、そこに「英語」が関わってくると途端に弱者になりがちなのが悔しいんです!また今回ご紹介したように、失敗を恐れず、初めから正解を求めすぎず、自発的に表舞台に立ち続ければ、もっともっと日本人の評価は上がると思っています。
私もまーたくさんの課題を抱えていますが、外国人たちの良いところは素直に吸収しつつ、1枚1枚殻を割ってチャレンジし続けていきたいと思っています!